中国×ハンセン病×ワークキャンプ
学生時代、中国のハンセン病回復村でワークキャンプに参加した。
※ワークキャンプ:現地で寝泊まりし、インフラ整備などのワークや地元の人と交流するボランティア活動。
「学生生活このままで良いのかな。」
「何の為に生きてるんだろう。」
誰もが一度はボーッと悩んでしまうようなことを、自分も考えてた。
それでふと、ボランティアをやってみようと思った。
大学時代はずっとオーケストラでトランペットを演奏。
でも自分のために多くの時間とお金を費やしてるのに、どうも面白くなかった。
じゃ逆に何か人の為にやったら楽しくなるかな?
そう思ったら、最初にボランティアという選択肢が頭をよぎった。
それこそまさに、人の為にすることだと思ってたから。
活動を探し始めて最初に出会ったのが、中国のハンセン病回復村でワークキャンプを行っているQIAO(橋)という大学の団体だった。
正直、中国にも病気にも関心がなく、全く心ひかれなかった。
ただ、何も知らずにそのまま無関心というのもどうなんだろうと、その時思った。
結局、乗り気にはなれないものの、この活動に参加させてもらうことにした。
結果的にその後3回同じ村を訪問し、大切な経験をさせてもらった。人生が変わった…とすら思う。
ハンセン病って何なんだろう。
なぜ村人は山奥で生活しないといけないんだろう。
どうしてあんなに手の怪我や義足が多いんだろう。
家族は一体どこにいるんだろう。
どうして、差別・偏見がこんなに根深いんだろう。
無関心からスタートし、村人と出会い、中国人と友達になり、ハンセン病の本を読み、日本での歴史も学んだ。
※村人:村に住んでいる回復者やそのご家族。
自分は当事者ではない。あくまで第三者。でも他人事ではいけない。
結局は「理解しようとする」ことしかできない。
それでもまだ多くの人が正しくわかっていないハンセン病を知った以上、この出会い・経験からの学びを自分の人生に落とし込みたい。そう強く思った。
「中国×ハンセン病×ワークキャンプ」を通じて、自分が少し変化した。
あぁ、そっか…。社会を変えるんじゃなくて、自分が変わることで社会が変わるんだ。
そして初めて世界が変わるんだ…。
社会をよくしたいなら、まず自分がもっともっとよくならないといけないんだ。
そんな当たり前なこともわかってなかった。だから、ワークキャンプとハンセン病の活動を、もうしばらく続けたいと思った。
そしてその行き先はご縁あって、ベトナムになった。